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ぐるり、ひとまわり
気ままに、マイペースで更新中。
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  パイロットフィッシュ(大崎善生)


 昔から、夏は異様に本が読みたくなります。
 ここ最近も、時間がないと言うのに、毎日本屋さんに行っては何かしら本を購入している気がします。そして、それを一日で読んじゃうから、お金が飛んでいくー。全く、もう少し味わえば良いんだけど。

 そして、そんなわたしが今日買ったのが、大崎さんのパイロットフィッシュ。
 わたしは基本、男性作家の本を読まない(あえて避けているのではなく、縁がない)ので、今回はわりとレアなケースでした。それにプラスして、煽り文では何だが恋愛小説っぽいし、わたしが苦手な代名詞とも言えるものなのに。

 たぶん、わたしが、わたしの感性だけだったらきっとこの本は読まなかっただろうし、この方の名前も知らなかったと思う。
 ただ、もう何年も前にわたしが学校を卒業するときに担任だった先生が「卒業するあなた達へ」というタイトルでお勧めしていたのがずっと頭の片隅で残っていて、それで手を出しただけ。

 わたしは、彼の先生のことが好きでした。
 素直な性格じゃなかったので、「大好きでしたし、毎日が楽しかったです」って伝えることが出来なかったんだけど。なんで言えなかったのかな、と今でも時々考えてしまうほど、わたしは先生に素直じゃなかった。
 
 この本も、読み出したら少し大人向けな表現がきつくて、わたしはそういう系が苦手なので「何をお勧めしてんだ!」と思いながら、それでも最後までするっと読んでしまった。
 文章が滑らかで綺麗だったのと、“記憶は湖みたいなものだ”という言葉とバイカル湖の例えにとても惹かれたから。



 人は、一度巡り合った人と二度と別れることはできない。



 たぶん、わたしは、今でもきっと彼の先生と繋がっているんだろう。
 たしかに、わたしは、少し捻くれていて、天邪鬼だから。


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紅花
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荒地状態になっている庭をどうするべきかというのが最近の悩み。

紅茶と本と音楽と自然と宗教と世界名作劇場をこよなく愛する人間。

次、生まれて来る時は、木か大地か海の一滴か風か空がいいなぁ。